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ネグレクト [メモ]

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ネグレクト(英語: neglect)は児童虐待、障害者虐待、高齢者虐待のひとつであり、子供に対するそれは育児放棄(いくじほうき)ともいう。また、ペットの飼育放棄に対しても指すことがある。neglectの原義である「怠慢・粗略」「無視・軽視」から生まれている。

インド・プラカーシャム(CNN) 10月11日は国連が新たに制定した「国際ガールズデー」を迎える最初の日となる。世界中で少女に対する人権侵害の根絶に向けた取り組みが広がっているが、解決すべき課題は山積している。

インド南部アンドラプラデシュ州にある人身売買の犠牲となった少女たちの保護施設では、日暮れ時になると少女たちは落ち着きを失う。みんな仲間と離れたがらず、黙りこくる子もいれば、興奮を抑えられない子もいる。

そんななか、1人の少女がハイデラバードの売春宿での体験を涙ながらに話し始めた。2週間にわたって彼女は鎮静剤を投与され、意識のはっきりしない中で売春させられた。それが終わらなければ食事ももらえなかった。救出されてこのシェルターに連れてこられたのはほんの数日前のことだという。

インドにおける性的搾取を目的とした人身売買のうち、半分近くが同州で起きていると言われる。被害者の多くは思春期の少女だ。警察の推計では、同州では30万人もの女性や少女が性的搾取のために人身売買され、うち救出されたのは3000人にすぎない。

人身売買組織は貧しい小さな村々にも触手を伸ばし、結婚や仕事、食べ物で少女たちを釣り、インド各地の売春宿へと送り込む。多かれ少なかれ非人間的な扱いを受け、少女たちは心にも体にも深い傷を負っている。この施設に来て数週間まだ一度もしゃべっていない少女は、見知らぬ人を見るとおびえ、幼い子どものような行動を取る。

2005年、政府はインドでは毎年4万4000人の子どもが姿を消し、そのうち1万1000人は行方が分からないままだと発表した。また、売春をさせられた子どもの10人に3人以上はヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの性感染症や、婦人科系の問題を抱えているとの調査もある。

被害に遭う少女たちの多くは非常に貧しく、かつ女性差別の激しい農村で育ってきた。「少女たちが性的搾取や虐待の犠牲になりやすいのは、貧困だけが理由ではなく女子へのネグレクトや差別の問題も大きい」と、援助団体プラン・インディアの関係者は言う。プラン・インディアでは少女たちの就職や起業を支援するために職業訓練を行っている。

製パンの研修を受けている少女はうれしそうな顔で焼きたてのパンをオーブンから出した。「私たちのパンは周りの村ですごい人気なの。いつか町の大きなパン屋さんで働きたいな」

美容の短期特訓コースでは、女の子たちが化粧の基礎について学んでいた。アイシャドーや口紅をどの色にするかで大騒ぎしている。「美容師になりたい。このコースは大好き」と、ある女の子は言う。

だがシェルターで最年長の部類に入る現在20歳のビジャヤラクシュミさん(仮名)は、希望と絶望の間を揺れている。ここに来て1年、家族は帰宅を認めてくれない。

実際、救出された少女たちの多くは家族や地域から二度と受け入れてもらえない。たとえ戻れたとしても、偏見にさらされて普通の人生は望めない。本人もみだらな生活を送ったという罪悪感にさいなまれ、自尊心を完全に奪われてしまう。

周囲のサポートもないまま、貧困と重労働に一生苦しむ人も多い。再び身を売るしかなくなるケースもある。警察によれば、救出されても10人中8人近くが家にいられず、売春宿に戻るという。こうした女性は住民票もなく、公的福祉もろくに受けられない。

ビジャヤラクシュミさんは涙を流しながら「家に帰りたい」と繰り返した。両親はまたも彼女の帰宅を断ったのだという。

本記事はプラン・インターナショナルのデビンダー・クマール氏による特別寄稿です。

 


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